2012年10月1日月曜日

右脳と左脳の働き‐ジル・ボルティ・テイラーの体験

NHKのEテレの番組、アメリカのイベントTEDカンファレンスの講演を紹介する「スーパープレゼンテーション」のアンコール放送で、ジル・ボルティ・テイラー「脳卒中を語る」Jill Bolte Taylor's stroke of insight がありました。

前回も見ましたが、脳科学者(神経解剖学者)のジル・ボルティ・テイラーが自ら、脳卒中で左脳の機能不全になった時の体験を語る素晴らしいプレゼンテーションです。

 右脳と左脳は完全に二つに分かれていて、脳梁という管のようなものでつながっています。「これが本物の人間の脳です」と言って見せてくれますが、たぶん模型ですよね。でも、はっきり二つに分かれているのが分かります。

左脳はシリアル・プロセッサーで、右脳はパラレル・プロセッサーにたとえられます。つまり、左脳は一つながりの順番に物事を処理していき、右脳は同時並列的に働きます。

彼女は右脳体験の素晴らしさを強調します。右脳にとっては”今”がすべてで、この瞬間のありとあらゆる感覚、情報のエネルギーが一気に流れ込んできて、すべてのものと一つにつながり、宇宙と一体化する至福のときを感じると言います。

 これに対して左脳は過去から未来へとつながるラインがすべてで、右脳の膨大な情報の中から細かい部分を取り出して分類整理して、過去の情報と照らし合わせ因果関係を結びつけて未来を予測します。そういう論理的思考と言語機能をもっています。「左脳は言語で考えます」と言っていますが、言語と思考は一体のものではないでしょうか。

 ここでヘレン・ケラーのような人はどうだったのだろうかと思います。彼女が思考と言語能力というかコミュニケーション能力を獲得するのは相当に大変なことだったのでしょう。

ジルは左脳の働きが薄れていく中で悪戦苦闘したことを細かくリアルに生き生きとまたユーモラスに語ります。そして一度は死を覚悟しながら、生きている自分、天国(ニルヴァーナ)を見つけた自分がいる、それならば他の生きている人たちも天国(ニルヴァーナ)を見つけることができるんだと気付きます。
私たちは宇宙的な生命力で、いつでもどう生きていくか自分で選択できる。右脳の全宇宙的意識と左脳の個人存在的意識は選択的に行き来することができる。右脳が優位になったときに感じた世界と一つになったこの上もない心の平安を、多くの人が体験すれば世界はもっと平和になると彼女は涙ながらに語っています。

 ジル・ボルティ・テイラー 脳卒中体験を語る

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