2012年6月24日日曜日

今何をすべきか

新しい意識への転換の時代が訪れてからもうだいぶたったというのに。

マーシャル・マクルーハンは、『メディア論 人間の拡張の諸相』(1964)の中でこういっている。

貨幣の章において、

時間(視覚的、文節的に測られた)も空間(画一的、絵画的に閉じられた)も、ともに、瞬間的情報をむねとする電子工学の時代には消失する。瞬間的情報の時代には、人は断片化した専門の職務を止めにし、情報の収集という役割を帯びる。こんにち、情報の収集が包括的な「文化」の概念をとり戻すのは、ちょうど、未開の食物採集者がその環境全体と完全に均衡を保ちつつ作業したのと同じだ。この新しい遊牧的で職業のない世界で、いま、なにがわれわれの仕とめるべき獲物かと言えば、人生と社会の創造的なプロセスについての知識と洞察がそれである。


50年近くも前に語られたこうした言葉。マクルーハンは人間の文化文明の進化について全体的で総合的というか、超越的な洞察を示している。

個人主義の時代は終わった。一人一人が、特質を持ちながらすべてと関わりあっていることを、自覚して生きなければならない。

グローバルな政治経済の混迷と、あらためて自然の力の大きさに畏敬の念をいだくということを思い起こさせた地震と津波、そして原子力発電の危険性から、根本的な体制の見直し、生きることの見直し、生活の見直しが必要だろう。

自分はどんな人間で、人類の未来のために今どう生きるのか。
自分の頭で考えなければならない。

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